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SNSアプリによって大きく異なるユーザーデータの収集と利用

SNSアプリによって大きく異なるユーザーデータの収集と利用

Apple のアプリストアでは、アプリのプライバシー方針、どの様な情報・データをアプリが収集するかを項目別に把握する事ができます。

同じような機能を提供するソーシャルネットワークのアプリでも、ユーザーのプライバシーに関連する情報の収集範囲は大きく異なります。本記事では、主要なSNSアプリのApple アプリストアに記載されるアプリがユーザーのプライバシーに関連したデータの収集対象について紹介します。

Twitter

以下は、App StoreのAppのプライバシーに関する詳細情報のページの説明を引用しています。

Apple ストアに記載されるTwitterアプリが収集するユーザーの利用データ
  • 購入履歴:アカウントや個人の購入履歴または購入傾向
  • 連絡先情報:
    • 名前:性や名など
    • メールアドレス:ハッシュ化されたメールアドレスを含むが、これに限定されない
    • 電話番号:ハッシュ化された電話番号を含むが、これに限定されない
    • 物理的な住所:自宅住所、物理的な住所、郵送先住所など
    • ユーザーのその他の連絡先情報:アプリがいでのユーザーへの連絡手段として使用できるその他の情報
  • 閲覧履歴:ユーザーが閲覧したWebサイトなどアプリの外部にあるサイトへの訪問履歴など
  • 使用状況データ:
    • アプリ内の操作:アプリの起動、タップ、クリック、スクロール、音楽の視聴データ、ビデオの視聴数、ゲームやビデオ、曲の保存場所、ユーザーのアプリ操作に関するその他の情報
    • 広告データ:ユーザーが見た広告に関する情報など
    • その他の使用状況データ:アプリのユーザー操作・行動に関するその他のデータ
  • 位置情報:
    • 詳細な位置情報:小数点以下3桁以上の緯度経度と同等、またはそれよりも高い詳細レベルでのユーザー、または端末の位置を示す情報
    • おおよその位置情報:小数点以下3桁以上の緯度経度よりも低い解像度で、ユーザー、または端末の位置を示す情報
  • ユーザーコンテンツ:
    • Eメールまたはテキストメッセージ:Eメールまたはメッセージの件名、送信者、受信者、および内容を含む
    • 写真またはビデオ
    • オーディオデータ:ユーザーの声またはサウンドの録音
    • ゲームプレイコンテンツ
    • カスタマーサポート:カスタマーサポートの依頼中にユーザーが生成したデータ
    • その他のユーザーコンテンツ:ユーザーが生成したその他のコンテンツ
  • ユーザー識別情報(ID, Identifier)
    • ユーザーID:スクリーン名、ハンドル、アカウントID、割り当てられたユーザーID、顧客番号、特定のユーザーやアカウントの識別に利用できるユーザーレベルやアカウントレベルのその他のIDなど
    • デバイスID:デバイスの広告IDやデバイスレベルのその他のID

InstagramとThreads

Twitterが収集するデータ項目と同じものに加えて、以下の様なデータをInstagramとThreadsは収集します。

  • 健康とフィットネス
    • 健康:健康および医療に関するデータ(Clinical Health Records API、HealthKit API、MovementDisorderAPIからのデータ、人を対象とする健康に関する調査研究からのデータ、またはユーザーが提供する健康もしくは医療に関するその他データを含むが、これらに限定されない)
    • フィットネス:フィットネスおよび運動データ(Motion APIおよびFitness APIを含むが、これらに限定されない)
  • 財務情報
    • 支払い情報:支払い方法、支払いカード番号、銀行口座番号など。Appで決済サービスを利用する場合、支払い情報はApp以外の場所で入力されます。デベロッパがその情報にアクセスすることは一切なく、その情報が収集されることもないため、開示する必要はありません。
    • クレジット情報:クレジットスコアなど
    • その他の財務情報:給与、収入、資産、負債、その他の財務情報など
  • 連絡先:ユーザーの電話、アドレス帳、ソーシャルグラフ内の連絡先リストなど
  • 検索履歴:アプリ内で実行された検索に関する情報
  • 機密情報:人種または民族に関する情報、性的指向、妊娠または出産に関する情報、障がい、宗教または哲学的信念、労働組合への加入、政治的意見、遺伝情報、または生体情報など
  • 診断
    • クラッシュデータ:クラッシュログなど
    • パフォーマンスデータ:起動時間、ハング率、エネルギー使用量など
    • その他の診断データ:アプリに関連する技術的診断を測定する目的で収集されたその他のデータ
  • その他のデータ:ここで言及されていないその他の種類のデータ

Metaのプロダクトは、個人情報を徹底的に収集し、ユーザーの興味、嗜好、行動に関連した広告を表示させる事に特化しているのが特徴です。Threadsで収集するデータの項目、範囲はInstagramと基本的に同じです。Threadsで収集されるユーザーデータの範囲が広い事を気にされる場合もありますが、Instagramのアプリを利用されている場合には、既に収集されているデータと基本的には変わりません。

Bluesky

Apple アプリストアに表示されるBluesky アプリが収集するデータの種類

Blueskyで収集するデータは、以下になります。

  • 連絡先情報:
    • 名前:性や名など
    • メールアドレス:ハッシュ化されたメールアドレスを含むが、これに限定されない
    • 電話番号:ハッシュ化された電話番号を含むが、これに限定されない
    • 物理的な住所:自宅住所、物理的な住所、郵送先住所など
    • ユーザーのその他の連絡先情報:アプリがいでのユーザーへの連絡手段として使用できるその他の情報
  • ユーザーコンテンツ:
    • Eメールまたはテキストメッセージ:Eメールまたはメッセージの件名、送信者、受信者、および内容を含む
    • 写真またはビデオ
    • オーディオデータ:ユーザーの声またはサウンドの録音
    • ゲームプレイコンテンツ
    • カスタマーサポート:カスタマーサポートの依頼中にユーザーが生成したデータ
    • その他のユーザーコンテンツ:ユーザーが生成したその他のコンテンツ
  • ユーザー識別情報(ID, Identifier)
    • ユーザーID:スクリーン名、ハンドル、アカウントID、割り当てられたユーザーID、顧客番号、特定のユーザーやアカウントの識別に利用できるユーザーレベルやアカウントレベルのその他のIDなど
    • デバイスID:デバイスの広告IDやデバイスレベルのその他のID

TwitterやInstagram・Threadsと比べるとBlueskyが収集するデータは少ないです。しかし、将来、Blueskyで広告を表示したり、アプリの機能を拡張した際に収集するデータも増える可能性があります。特に広告を表示する様になった場合には、Twitterと同等のユーザーデータを収集する可能性が高いです。

Mastodon

Apple アプリストアに表示されるMastodon アプリが収集するデータはありません。

Mastodonのアプリはユーザーデータを収集していません。Mastodonは非営利企業です。広告は表示せず、ユーザーや団体などからのクラウドファンディングなどの寄付で運営されています。

Mastodonは、営利を目的とする企業ではないため、Twitter (運営会社 X Corp)やInstagramとThreads(運営会社 Meta)とは、アプリで収集するデータなどの点では極めて大きく異なります。

T2

T2は現状、アプリは提供していないため、アプリで収集するデータもありません。パソコンのブラウザーで操作する場合、データの収集はcookieやユーザーのWebアプリ内の操作情報などに限定されます。

将来、T2もアプリを提供し、広告を表示する様になった場合には、Blueskyと同様にTwitterまたはInstagram/Threadsと同じ様な範囲のユーザーのデータを収集する可能性があります。

まとめ

本記事で記載したような内容を紹介すると、アプリでは驚くほどのユーザーの情報を収集したり、追跡したりしている事が分かります。プライバシーなどの懸念を持つ可能性もあると思います。ただし、これらの情報収集は、SNSアプリ特有と言うわけではありません。

またSNSアプリの機能自体は似ていても、Mastodonのようにユーザーデータは一切収集していないアプリもあります。企業の運営目的や広告表示を行うかによってもアプリで収集するデータの種類や範囲は大きく異なります。

Appleはアプリをダウンロードして利用する前に、上記のようなアプリのプライバシー方針や収集するデータについて確認できるようにしています。

ユーザーのプライバシーに関する関心は高まってきています。また、法的な規制なども行われる様になっています。プライバシー保護では、ヨーロッパのGDPRが有名です。MetaのThreadsは、EUでのサービス開始を見送った理由もユーザーのプライバシー保護や取り扱いに関する点などが理由として挙げられています。

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