
Googleオーガニック検索による訪問数は昨年と比べて減少しているとの市場調査結果を、Merkleが2019年第2四半期のデジタルマーケティングレポートで発表しました。
2019年第2四半期のオーガニックサーチ市場調査結果
2019年第2四半期におけるオーガニック検索は、全てのサイト訪問の23%を占め、モバイル端末でのサイト訪問の21%となりました。(スマート)フォンとタブレットは、オーガニック検索の59%を占めています。ペイドサーチ(検索広告経由)の訪問は、モバイル端末の65%を占めます。
2019年の第2四半期のFacebookによるサイト訪問は、昨年同期と比べ29%増えました。同様の比較では、Instagramは56%、YouTube経由の訪問は22%上昇しました。
オーガニック検索のブランドサイト訪問は6%減少
ブランドサイトへのオーガニック検索による訪問は、2018年の第2四半期と比べて6%減少しました。2019年第1四半期と比較した場合は2%の減少です。オーガニック検索訪問の伸びは、全てのデバイス(端末)で弱くなっています。最も減速傾向が顕著なのは電話(スマートフォン)で、2019年第1四半期の13%伸長から、2019年第2四半期5%に減速しています。これは、Googleがモバイル広告在庫を拡大したことによってオーガニック訪問の伸びが極めて落ちた2016年中以来の最も弱いフォン(phone)のオーガニック検索の伸び率となっています。

主要な検索エンジンでDuckDuckGoのみオーガニック検索訪問で伸びを記録
DuckDuckGoは、2019年第2四半期のオーガニック検索でプラス成長した唯一の米国主要検索エンジンです。2019年第2四半期は、昨年同期と比べて49%も多い検索訪問を記録しました。フォンとタブレットの、モバイル端末では64%伸びています。
Googleのオーガニック検索訪問は8%減少。Yahooは11%、Bingは26%減少しました。モバイル端末でのGoogle、Yahoo、Bingの減少幅は、デスクトップと比べて小さいです。

Googleはオーガニック検索全体のシェア伸長
検索エンジンの市場シェアは、競合するYahooやBingの検索の減少幅がGoogleよりも大きかったため、Googleのシェアは上昇しています。Googleの市場シェアは、全体のオーガニック検索の93%を占め、モバイルでは95%と文字通り独占的なシェアとなっています。

DuckDuckGoの市場シェアは、0.4%から0.6%に上昇しています。特にモバイルに関しては、0.3%から0.6%に倍増しています。
Merkleのレポートについての感想と考察
サイト訪問全体に対するオーガニック検索経由の訪問シェアが全体の23%しかないこと、さらにシェアが下がっていること、ブランドサイトの自然検索経由の訪問数は6%の減少となっていることは、最初、少し意外に思うところがありました。しかし、考えてみるとソーシャルメディア経由のオーガニックと広告経由の訪問が増えているのは市場の流れとして明らかにあると思います。クエリによってはモバイル端末では、検索よりもソーシャルメディアを使用して訪問することが多くなっているのは自然とも言えます。
Merkleの市場調査で、Discoverなどの新しい検索がオーガニック検索に含まれるのか不明ですが、現状、Discoverはサイト訪問数全体の中ではまだそれほど大きなシェアはないと推測しています。広告による訪問がメインのサイトも少なくないので、サイト訪問全体の4分の1弱がオーガニック検索と言うのは、改めて考えてみると妥当にも思います。
Merkle のレポートでは、デジタル広告関連の市場動向についてもかなり詳しく取り上げています。できれば、広告の市場動向なども別途紹介したいと考えています。
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