
2023年も後半に入りました。Twitterの数々の変更、そしてXへのブランド名変更、MetaがTwitterに真っ向から対抗するテキスト中心のSNSアプリ、Threadsを投入するなどソーシャルメディア市場は様々な変化が発生しています。
SNSのスタートアップ、Blueskyも着実にユーザーを増やしています。2023年9月12日の時点で利用者数は100万を超えました。更に、ウェイトリスト登録数は190万以上あります。
本記事では、Blueskyの状況、ユーザー数、アプリダウンロード数、トラフィックなどの統計情報について紹介します。
主なBluesky統計指標
- Blueskyのユーザー数は100万に達しました(2023年9月12日時点)、ウェイトリストの登録は190万以上。
- 7月初めの時点で、Blueskyのアプリのインストール数は100万に達しました。インストールの4割は米国です。
- Blueskyは、現時点でのファンディング(資金調達総額)は2100万ドル。第二のシードラウンドで800万ドルを調達しています。
- ユーザーのBluesky総投稿数は2400万以上。
- 6月のBlueskyweb.xyzへの訪問者数は61.9万に落ち込んだものの、7月に過去最高に近い180万に達しました。
- 8月15日時点でのAppleアプリストアでのソーシャルネットワーキング・カテゴリーでの順位は81位。5月初めには9位を記録。
- Blueskyのウェブサイトへの最も多い訪問者の年齢層は、25から34歳。
ソース:CNBC, similarweb, jazco
Bluesky 会社概要
本社 | ワシントン州シアトル |
創業者 | Jack Dorsey |
所有/企業形態 | Bluesky Public Benefit C Corp |
CEO | Jay Graber |
ファンディング | シードラウンド(800万ドル)、Twitter(1300万ドル)、Jack Dorsey(シリーズA) |
リリース | 2022年5月ベータ版リリース-ユーザー招待制 |
利用者数 | 約71万人(8月24日現在) |
プロトコル | AT プロトコル(分散型ソーシャルネットワーキング) |
Blueskyの略歴・概要
以下は、Blueskyが2023年7月5日にセカンドシードラウンドによる800万ドルの資金調達を行なった事を発表した記事の一部を抜粋して訳したものです。
Blueskyは、 2021年後半にTwitterの分散型ソーシャルネットワーキングを目指すプロジェクトとしてTwitterから1300万ドルの投資を受けて発足し、その後、別会社として設立した後もTwitterとは近い関係を保持していました。
しかし、Twitterが買収され経営者が変わった事から、関係は解消され、元来のTwitterをクライアント・サポートする(動作する)ATプロトコルを作成する計画は、実現不可能になりました。
昨年(2022年)秋、我々はATプロトコルの普及と開発を促進するために独自のクライアントアプリの設計を開始しました。この夏(2023年7月)、過去の遺産(注釈:Twitterとの関係)から独立性を高めるために公益 LLC(有限会社)から公益 C Corpに企業形態を変更しました。使命と役員は同じですが、この転換に伴って、公開された会話を開かれた分散型で共有するビジョンを分かち合う価値観が一致する一連の投資家から資金を調達しました。この資金調達の目的は、新しいパートナーを見つけて、ネットワークを広げ、新しいビジネスモデルを模索する余地を得る事でした。
Bluesky ウェブサイトのアクセス指標
Blueskyは、ユーザーがログインして使用するWebアプリ(クライアント)は別のアドレス、bsky.appとstaging.bsky.app を提供しています。以下に紹介するデータは、サイトのアドレス blueskyweb.xyz のsimilarwebが公開している指標値になります。
Blueskyのウェブサイトのアドレスは、blueskyweb.xyzです。Similarwebのデータでは、訪問数は4月に200万を超えました。6月は61.9万に落ち込みましたが、7月の訪問数は再び急増し、180万に達しました。
2023年7月の訪問者あたりの平均ページビュー数は1.95、平均滞在時間は1分15秒、直帰率は63.62%でした。
Bluesky ウェブサイトへの訪問は、自然検索経由が最も多く54.%、続いて多いのが直接訪問で23.27%です。
順位 | 訪問経路 | シェア |
1 | 自然検索 | 54.4% |
2 | ダイレクト | 23.27% |
3 | 紹介・リファーラル | 15.84% |
4 | ソーシャル | 6.11% |
5 | メール | 0.37% |
Blueskyの訪問者国別
Blueskyのサイトへの訪問は、アメリカが最も多く全体の20.85%を占めます。2番目に訪問が多い国はブラジル、3位はドイツです。
順位 | 国 | シェア |
1 | アメリカ | 20.85% |
2 | ブラジル | 8.19% |
3 | ドイツ | 6.43% |
4 | ターキー(トルコ) | 6.39% |
5 | カナダ | 6.03% |
その他 | 52.11% |
Bluesky 訪問者の性別・年齢層の分布
Bluesky ウェブサイトへの訪問は、男性が71.14%、女性が28.86%です。

年齢層で最も多いのは、25才から34才までの層で34.86%を占め、18-24才が27.27%で続きます。

まとめ
Blueskyは、現時点ではベータ版によるアプリ・ビジネスの展開を行っています。Blueskyにアカウントを作成するためには招待コードが必要です。招待コードは、アクティブに利用しているユーザーに対して定期的に配布しています。言い換えると、新規ユーザーは、既存ユーザーからの招待で参加する形態です。
ウェイトリストの登録も受け付けていますが、実際のところウェイトリスト登録で招待コードを受け取った人はほとんどいないと認識しています。
それなりにアクティブに投稿しているユーザーには、2週間に一度程度の割合で招待コードが配布されます。一時期(5月頃)の様な招待コードへの需要が高騰するような状況から、需要と供給の関係もかなり改善してきています。ユーザーによっては、招待コードが貯まってきている人も少なくない様です。
Blueskyのアプリのダウンロード数は7月の時点で100万を超え、ウェイトリストに登録している数は200万近くあるので、利用者を増やすのであれば、既存ユーザーへの招待コードの配布だけでなく、ウェイトリストに配布すれば良いと思うのですが、既にユーザー数は84万を超えているにも関わらず、依然として招待制を維持しています。招待制の方がスパムや変なアカウントの追跡はしやすいなどの理由が背景にあるのかもしれません。
しかし、ユーザー数も100万を超える日も近いです。最近のユーザー数の増加ペースから、9月の半ばには100万に達する見込みです。100万以上のユーザーになったら、招待制は実質的にほとんど意味をなさなくなると思います。
2023年9月12日更新:ユーザー数が100万に達したとBlueskyが発表しました。
Threadsは、アプリを市場に公開してから1週間経たずにアカウント数が1億を超えた事が大きな話題となりました。しかし、その後、継続して利用しているユーザーは激減しています。
ユーザー数だけでなく、実際に利用するユーザーがどれだけいるかも非常に重要です。また、Blueskyは、分散型のソーシャルネットワークのプロトコルを策定、普及させる事を目指しています。実際にATプロトコルをサポートする他のプラットフォームが登場するのか?そして、実際に分散型SNSとして普及していくのかについてなどこれからの動向にも注目しています。
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