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Googleによる日本語検索におけるサイトとページ評価の改善について

Googleによる日本語検索におけるサイトとページ評価の改善について

Google ウェブマスター向け公式ブログで、2017年最も読まれたトップ10記事が発表されました。1位の記事はウェブサイトの品質評価方法の改善について、2位の記事は日本語検索における特に医療や健康分野についてのページの評価方法の改善です。1位と2位に共通することは日本語検索に関連していることです。検索は、市場や地域特有の現象や傾向が見られることがあります。

まとめサイトが検索上位に表示される(された)のは日本語特有の現象

日本ではネット上の情報を集めてまとめたり、リライトするような形式のコンテンツで構成される「まとめサイト」、「キュレーションサイト」が、以前から検索の上位に表示されていましたが、これは日本語検索特有に近い現象だと認識しています。

英語圏ではコピーしてまとめたようなコンテンツは軽蔑されやすく、一般的に評価されることはありません。時折、英語のAdSenseヘルプフォーラムで審査を通過することができないとサイトのURLが添付してある投稿で、そのサイトがいわゆるまとめサイトであると、他のサイトからコピーする(盗む)ようなことをしているコンテンツをまとめたサイトが承認されないのは当然だというような辛辣な返答が殺到します。

私は、英語での検索を以前から日常的に多く利用しています。英語検索でこれまで(90年代以降)に一度もキュレーションサイトが検索の上位に表示されたものを見たことがありません。クエリによってはまとめサイトが上位に表示されることもあったかもしれませんが、仮に検索結果で上位に表示された場合でも、訪問した人が受ける評価は低いと思います。そのため、自然と検索の上位に表示されることはなくなります。

ところが、これまで日本では便利だと思うユーザーなども少なくなかったため、まとめサイトが氾濫していました。まとめサイトは便利だという様なことを書いているブログやTwitterの投稿を何度か見たことがあります。人気がなければ(評判が悪ければ)、検索の上位には表示されなくなります。サイトやコンテンツに対する日本と英語圏の国々におけるユーザーの認識や評価の差が、かつてのまとめサイトの氾濫と検索結果の上位表示の原因となっていたところも多々あると推測しています。

昨年頃までは、芸能関連のニュースなどでも、検索結果の上位はまとめサイトが連なるような現象が発生していました。現在は、Googleの取り組みによって、状況は改善してきていると思っています。

医療や健康に関連する検索結果についての国と文化の差異

2017年12月にGoogle ウェブマスター向け公式ブログは、医療や健康に関連する検索結果の改善についてという記事を投稿しました。日本語検索における医療や健康に関する検索結果の改善を意図したページの評価方法をアップデートしたことを発表しました。

これまで、日本語で医療や健康に関する検索を行うと、医療関係者以外のサイトのページが検索結果の上位に表示されることが多い現象が発生していました。これも日本特有の現象と認識しています。アメリカやヨーロッパ地域で医療や健康に関するクエリで検索を行った場合、検索結果に医療関係のサイト以外が表示されることはまずありません。上位の殆どは、医療機関の中でもクエリに関連する分野の専門研究などをおこなっている医療団体などのサイトです。

医療機関に勤めている医者や薬剤師の個人サイトが上位に登場することも稀です。個人サイトが登場する場合は、業界や一般にも認知された専門家の場合が多いです。

Google がウェブマスター向けに定期的に開催している “English Google Webmaster Central office-hours hangout” で、時折、ウェッブサイトのコンサルタントを行っている人から、「医者のサイトなどのページがインデックスされないのですが、内容が薄くて、独自の情報がないためでしょうか?」、「医者が書いたページがまったくインデックスされません。」と言うような質問があったりします。医者が書いた記事でも、検索のランキングではなく、インデックスすらされていない場合があることを示しています。(サイトで、医者が監修を行いましたというページも見たことがありません。その様なページが検索上位に登場することはありません。)

英語圏では、医療関係の専門分野の研究組織や専門家のページやサイトが非常に多いため、医療関係の専門家が書いた記事であれば、検索で上位に表示されるとは限らないことは当然とも言えます。

日本では一般人や特に専門ではない医療関係者が作成したコンテンツが、医療や健康関連のキーワード検索で上位に登場するという話を米国人の友人にしたところ、驚いていました。アメリカでは、本当に考えられないことに近いです。

医療や健康に関する情報の捉え方が、日米でかなり異なることが背景にあるように思います。また、日本語と英語での医療や健康に関連した専門サイトの数やコンテンツの違いも大きいです。

日本語検索におけるページの評価方法を見直しても、医療従事者や専門家、医療機関等から一般人が求める情報を提供するサイトやページが限られていては、状況は大きく改善しません。

ウェブマスター公式ブログの記事の中で、「現在、毎日数百万件以上の医療や健康に関する日本語のクエリが Google で検索されています。」、「もし、あなたが医療関係者で、一般のユーザーに向けたウェブでの情報発信に携わる機会がありましたら、コンテンツを作る際に、ぜひ、このような一般ユーザーの検索クエリや訪問も考慮に入れてください。」と書かれています。一日数百万を超える検索件数があることは、大きなビジネス機会があると言えます。

検索結果の改善だけでなく、医療関係者にとっても大きな事業機会となることを提言して、より多くの専門家による信頼性が高く有益な情報を提供するサイトやページが増えるように促進することは、真の意味での日本語検索の改善に繋がり、情報を求める人にとって好ましいことです。今回のGoogle Japanの取り組みは大きな意義があると思っています。

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