
Googleが、Google アシスタント 検索ガイドラインを発表しました。発表したGoogle Research Blogの記事の内容を元に取りまとめて紹介します。
Google Googleは、検索の品質を向上させるためにレイターと呼ばれるウェッブページの評価を行う人による検索品質評価を行い、検索アルゴリズムに反映させる仕組みを採用しています。Googleは、レイター(検索品質評価者)向けに検索品質ガイドラインを策定して提供しています。
Google アシスタントは、様々なプラットフォームで動作し、GoogleのGoogle Maps, 検索、Google フォト、サードパーティのサービス、その他多種多様な製品と統合して利用できるように設計されています。Google のプロダクトはそれぞれ検索品質ガイドラインのようなガイドラインがありますが、Google アシスタン専用のガイドラインが必要なため、Google アシスタント 検索ガイドライン作成したと記事の中で説明しています。
これまでにGoogleは、音声応答、質問回答、音声ガイドによる探索の向上に取り組む研究開発を行っている学術機関の人々から、Googleのガイドラインを見たいというリクエストを受け取ってきており、彼らの評価研究を手助けするためにも、最初のGoogle アシスタントのガイドラインを公開することにしたとのことです。これらのガイドラインを公開することによって、研究コミュニティーが彼らが保有するシステム評価や開発に役立つことを望んでいると記事に書かれています。
Google アシスタント ガイドラインの作成について
多くのクエリにおいて、応答は画面に表示されます。例えば、今週末の天気のようなクエリでは、グラフ、テーブル、またはインターラクティブな要素が画面に表示されます。しかし、音声での応答は画像の結果と大きく異なります。画像で表示されるものを有用なスピーチに変換する必要があります。さらに、音声応答のコンテンツは場合によっては、ウェブからのソースを使用することとなります。その場合、ユーザーに対してオリジナルソースへのリンクを提供することが重要となります。(確かにその通りだと思います。)
ユーザーはモバイル端末を見ながら、オリジナルのウェッブページをクリックして読むことはできますが、”an eyes free solution” にとっては、ユニークな試練となります。
Google アシスタントは、An eyes-free voice assistant と呼ぶ位置付けをGoogleはしています。アイフリー (eyes-free) と言う用語は、画面やキーボードを持たない(または非常に限られた画面とキーボード機能しか持たない)端末に使われる言葉です。よって、根本的な端末とのやりとりは、話しかけたり、音声による応答を聞いたりすることによって行われます。
最適化した(的確な)音声での答えを作成するために、我々は明確な言語知識と掘り下げた学習ソリューション(explicit linguistic knowledge and deep learning solutions)の組み合わを使用することによって、文法的に合った流暢で簡潔な回答できるようになっています。
どのようにして、我々が、全ての言語と回答タイプについて、ユーザーの期待を満たす品質を安定して提供することを確保するか? 我々が測定を行う上で使用している1つのツールは、人による評価です。我々は、これらの事柄について、様々な観点を満たす回答となっているか確認することを、レーター(評価を行う人)にお願いしています。
満足できる情報: 答えのコンテントは、ユーザーのニーズを満たす情報となっているべきです。
長さ: 画面に表示される答えが長い場合、ユーザーは視覚的に素早くスキャンして、関連性の高い情報を見つけることができます。音声の応答の場合、そのようなことはできません。多すぎず、少なすぎず、適切な量の役立つ情報を提供することは非常に重要となります。最も関連性の高い回答を導き出すのに我々の以前の取り組みを使用しています。
構成: 文法に合っていない喋る回答よりも、構成が良くない書かれた回答の方がはるかに理解しやすいです。そのため、文法的に正しいことを確実にするためにより注意が必要です。
明確: 音声での回答は、適切な発音とリズム(語調、アクセント、韻律)でなければなりません。WaveNetとTacotron 2 などによるテキストからスピーチの生成の進歩向上で、人のパフォーマンスとのギャップの減少が進んでいます。
Evaluation of Search Speech – Guidelines Version 1.0 – December 13, 2017
バージョン1.0 では、ニーズが満たされているかのレーティング(Needs Met Rating)とスピーチ品質のレーティングについて具体例が記載されています。ガイドラインは頻繁に更新されるものです。
追記
2017年 Googleは、数千万台のGoogle Homeを販売、4億台以上の機器でGoogle アシスタントが使用されていると発表しました。Google アシスタントの急速な普及によって、音声検索の品質も重要度がさらに高まってきていると思います。その様なことを考慮すると、Google アシスタント 検索スピーチ ガイドラインの策定と公開もとても納得できます。
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