メルマガ第3刊、ニュースレターエピソード3です。
ポッドキャスト
メイントピックス・主なニュース・出来事
- Facebookが7月3日の多くのユーザーで画像アップロードができなくなっていた問題についての原因とステータスを発表
- robots.txt 25周年にGoogleが Robots Exclusion Protocolを標準化する取り組みを発表
- 7月9日からBetter Ads Standardsに基づくChromeでの広告非表示機能が全世界で導入されることについてのAdSense 通知
- GoogleがiOS モバイル検索でのアプリ広告表示頻度を高めることを発表
- GoogleがSearch ConsoleのデータをサードパーティーのCMSに提供する取り組み
Facebookが7月3日の多くのユーザーで画像アップロードができなくなっていた問題についての原因とステータスを発表
米国時間の7月3日午前10時過ぎにFacebookは、ユーザーが画像、ビデオ、その他のファイルがアプリでアップロードできない問題が発生していることをTwitterで通知しました。
We’re aware that some people are having trouble uploading or sending images, videos and other files on our apps. We’re sorry for the trouble and are working to get things back to normal as quickly as possible. #facebookdown
— Facebook (@facebook) July 3, 2019
上記ツイートはこのレポートを書いている時点で、1万1千以上の リツイートと約3万2千のいいねがあります。問題がかなり広範囲に及んでいたことを示しています。
次のツイートで、「定期的な業務メインテナンスを行った際に、あるユーザーで画像とビデオをアップロードしたり、送付したりすることが困難になる問題が発生しました。現在、問題の解決に取り組んでいます。」という投稿を行いました。
3日米東時間午後8時前に問題は解決したとツイートしています。
Earlier today, some people and businesses experienced trouble uploading or sending images, videos and other files on our apps. The issue has since been resolved and we should be back at 100% for everyone. We’re sorry for any inconvenience.
— Facebook Business (@FBBusiness) July 3, 2019
本件は、画像と動画のアップロードができない問題だったため、Instagramも投稿ができない状態となっていました。Facebookは、テキストのみの投稿も可能ですが、Instagramはメディアが投稿のメインなのでかなり影響を受けたユーザーも多かったと思われます。
今年に入ってから、FacebookとInstagramの投稿ができないなどの問題は何度か発生しています。Twitterの方が安定しているのでユーザーの評判も高まっているとの話もあります。(システムが使えないと困るユーザーは多いので、実際にそうだと思います。)
robots.txt 25周年にGoogleが Robots Exclusion Protocolを標準化する取り組みを発表
サイトのルートドメインにテキストファイルを設置して、クローラーのアクセスの制御を行う1994年7月3日に提唱されたrobots.txtは、普及してデファクトスタンダードの様な存在として利用されています。
robots.txt 25周年を契機にGoogleは、Robots Exclusion Protocol (REP)を公式な仕様として標準化するため以下の取り組みを発表しました。
- robots.txt parserをオープンソースとして公開 (GitHubからダウンロードして利用可能。コメントや質問も受け付ける。)
- robots.txt のプロトコルのオリジナルの提案者、ウェブマスター、他の検索エンジンと共にドキュメントを作成して、インターネット標準化機関(IETF: Internet Engineering Task Force)に提出
- Google 開発者向けドキュメントサイトに robots.txt の仕様を投稿
上記取り組みと併せて、これまでGoogleのクローラーでは、プロトコルでサポートされていないにも関わらずrobots.txtに記載されていると対応していたcrawl-delay, nofollow, noindexなどドキュメントに記載されていない定義について、9月1日から対応を廃止することを発表しました。
今回のGoogleの発表を行った際、noindexのサポートを廃止すると誤解されてTwitter等でもコメントが多く投稿されていますが、noindexは、HTMLレスポンスヘッダーや<head>タグ内にHTMLでmetaタグをマークアップして行うものです。noindexは、元来からrobots.txtで定義するものではなかったのでそのサポートを廃止しただけです。
Bingではこれまでもrobots.txt 内で定義されていないnoindexが含まれていても、サポートはしていなかったとのことです。今回の変更で、検索エンジンの取扱いも共通になっていくと思われます。
The undocumented noindex directive never worked for @Bing so this will align behavior across the two engines. NOINDEX meta tag or HTTP header, 404/410 return codes are all fine ways to remove your content from @Bing. #SEO #TechnicalSEO https://t.co/ukKhfRPWzO
— Frédéric Dubut (@CoperniX) July 2, 2019
関連記事:
Formalizing the Robots Exclusion Protocol Specification
Google’s robots.txt parser is now open source
A note on unsupported rules in robots.txt
7月9日からBetter Ads Standardsに基づくChromeでの広告非表示機能が全世界で導入されることについてのAdSense 通知
2019年7月2日から、「Better Ads 標準のグローバルでのサポートについて」の通知がAdSenseアカウントのアイコンをクリックすると表示されるようになっています。
AdSenseの通知「Better Ads 標準のグローバルでのサポートについて」は、7月9日からGoogle ChromeでBetter Ads Standardsに違反するサイトの広告を非表示にすることが全世界で導入実施されることの連絡です。
以下の記事で詳しい説明を行っています。
「Better Ads 標準のグローバルでのサポートについて」のAdSense 通知の意味と背景
GoogleがiOS モバイル検索でのアプリ広告表示頻度を高めることを発表
7月2日にGoogle広告は、Google検索、Google Play、YouTubeなどの広告ネットワークにおいて、アプリの広告キャンペーンで表示される広告枠を増やすことを発表しました。
7月から、iOS モバイルウェブブラウザーでの検索においてより多くのアプリ広告が表示されるようになります。利用者は、コンバージョン列を参照することで、iOSでのパフォーマンスを確認することができます。
発表記事: New updates for App campaigns help unlock more search inventory on iOS mobile web browsers (Google Adsヘルプページの記事です。現時点では英語のみで日本語版は表示されません。)
GoogleがSearch ConsoleのデータをサードパーティーのCMSに提供する取り組み
Google Webmaster公式アカウントが投稿したYouTubeビデオ、”The Future of the Web: SEO Mythbusting”の中で、Martin SplittさんがGoogleがSearch Consoleのデータをサードパーティーのプラットフォームに提供するための作業を行っていると述べていることについて、Search Engine Journalが報道しています。
該当部の訳
例えば、現存する大手のCMSやプラットフォームで人々はコンテントを作成しています。我々は、サイト運営者(ウェブマスター)が、Search Consoleを訪問する必要なく、彼らの使い慣れているインターフェースの方でなにか新しい形で取り扱えるようにしたいと考えています。
そのため、最終的にうまく行けば、データがどのように使われているか、外部のパーティー(組織・機関)にとって必要で意味のあるデータが何かを我々が理解するのに十分な情報を収集できるように、我々はデータをこれらのプラットフォームに提供しています。 我々はこれらのインターフェースをオープンにします。そして、文字通りSearch ConsoleからのデータをAPIによって統合することになります。
それによって、ユーザーに検索におけるクリック率、表示回数、実際にインデックスされているページ数の情報などを提供します。何らかの問題があって、全てのページがインデックスされていないかもしれません。マークアップの問題が発生しているかもしれません。我々はユーザーがいる(見ている)ところに、それを表示させたいです。
しかし、現時点では、我々はそれらを一般にオープンにするには早すぎる状況です。しかし、最終的にはそれは実現します。
(スクリプト訳終わり)
該当部のYouTubeビデオ(6:16から)を以下に添付します。
本発言についての考察
このマーティンさんの話は、現在、Googleが取り組んでいるWordPressプラグイン、Site Kitのことだと思います。Site Kitでは、WordPressの管理にGoogleのSearch Console, Analytics, AdSenseのデータを統合して見ることができるようになるプラグインです。
Site Kitは、開発者向けにベータ供給開始したことを6月19日発表しています。
Google WordPress Site Kit プラグインの開発者向け先行公開を発表
Site Kitは、まだ本当に開発者向けのベータのステータスです。かなり野心的な取り組みだと思っていましたが、今回のマーティンさんの話から、Googleとしてはユーザーが普段記事を作成したりするために利用しているWordPressなどのCMSにSearch Consoleやその他のツールのデータを統合して表示させることで、ユーザーの利便性を高めることなどを目的としていることが分かりました。
AnalyticsやAdSenseの指標や機能は、Chromeの拡張機能を使用すると運営サイトのページ上でアクセスすることができます。Site KitはChromeの拡張機能ではなく、プラグインで提供することで、WordPress で利用できるようにするものです。
個人的には、細かい分析を行う場合には、AnalyticsやAdSenseを直接利用する必要があるので、Chromeの拡張機能は補助的なものとして使っています。しかし、WordPressにSearch Console、アナリティクス、AdSenseのデータが統合されることは、より多くのユーザーにとって便利なものとなると思います。
実現は、まだ先の話のように推測していますが、早ければ2019年中にSite Kitは利用可能になるかもしれません。
Googleは、WordPressでAMPやPWAの公式プラグインの開発にも深く関わっています。WordPressとの結びつきも強くなってきていることを示しています。
以上です。長文、お読み下さり、ありがとうございました。
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