
AdSense等の広告をサイトに掲載する際、運営者が最初に行うことは、広告の配置・サイズ、広告数を決めることです。また、広告に適さない特定のページには、広告を掲載するか否かについて検討した方が良い場合もあります。
AdSenseの広告掲載に関するポリシーでは、”価値の高い広告枠 ”と呼ぶ概念が導入され、「広告や有料の宣伝用資料は、配信するページのコンテンツよりも多くなってはならない」と記されています。
コンテンツが少ないページに広告を掲載すると、AdSenseのポリシーに抵触する可能性があるため注意が必要です。コンテンツの少ないページを無くすか、広告を非表示にする等の対応が求められます
ポリシーに抵触する如何にかかわらず、広告掲載が適さないページもあります。広告掲載に適したページと適さないページについての考えてみました。
目次 - Table of Contents
広告掲載に適したコンテンツ
AdSenseの広告掲載に適するページは、ユーザーが興味を抱いたり、参考になる情報が含まれていることが求められます。AdSenseは、検索との関わりが深いです。検索のユーザーフローを考えるとAdSenseと検索の関わりについて理解し易いと思います。
検索フレンドリーなページ
ユーザーが検索を行う時の心理とフローについての例を以下に書きます。
ユーザーは、興味のある情報を調べるために検索を行います。検索ワードに関連性が高い情報が含まれていると思われるページのリストが検索結果として表示されます。検索結果の中から、ユーザーは、自分の探している情報があると思われるページ(サイト)を選んで訪問します。
訪問したページには、AdSenseの広告が掲載されていたと仮定します。ユーザーが求めている情報と関連性が高いと判定された広告がオークション形式で選ばれ配信されます。この場合、ユーザーが求めている情報は、メインコンテンツとAdSenseの広告の両方から得られる可能性があります。ユーザーが広告をクリックする可能性も高くなります。
検索以外でサイトを訪問するユーザーが広告をクリックすることももちろんあります。しかし、総合的な統計で見た場合、広告収益の内、検索を経由して広告収益が発生する割合は(極めて)高いと思われます。
検索は、Googleの原点であり、Googleの事業の中核を成すものです。Googleのメインのビジネスモデルは、検索をコアとした関連技術を応用した広告配信によって収益を得ることです。検索とGoogleの広告配信サービスであるAdSenseの関わりの深さを明確に表していることでもあります。
検索で上位に表示されることは、AdSenseの収益パフォーマンスを高めることに直接的、間接的に繋がります。検索されやすい、検索上位に位置するページは、広告掲載に適していると言えます。
カテゴリー/タグの一覧表示ページ
カテゴリーやタグは、通常、ある分野やキーワードで分類します。カテゴリーやタグの一覧表示ページは、ある分野やキーワードを指定して該当する記事が表示されます。検索結果の表示と似た性格であるため、カテゴリーや記事の一覧ページは、広告との相性が良いです。
AdSenseの広告掲載に適さないコンテンツ
検索とAdSense広告の関わりの深さを逆に考えると、検索と関連性が薄いページは、広告掲載に適さないと考えることができます。ユーザーの行動原理やフローを考慮すると、広告掲載の適合性の判断基準、または参考になります。
問い合わせページ
広告に適さないページの代表例は、お問い合わせページです。
「xxxの問い合わせ先」と言うような検索でなければ、通常、問い合わせページは検索で登場しません。つまり、検索から直接訪れる人はいない(非常に稀)であると考えられます。
ユーザーのフローを考慮すると、サイトのお問い合わせページは、サイト内のリンク(特にメニュー)から訪れる人が多いと推測できます。ページを訪問する人は、問い合わせをする等の目的を持って訪問する比率が圧倒的に高いです。
問い合わせページに広告が表示されていても、興味を持つ人は少なく、広告をクリックする人はさらに少ないと思います。
下の画像は、本サイトのお問い合わせページに728×90の広告を表示した例です。
広告が表示されていると、煩わしい、邪魔であると印象を持つ人もいると思います。収益が得られる可能性は低く、ユーザーエクスピリアンスの観点ではマイナスとなる可能性が高いです。
プライバシーポリシー記載ページ
プライバシーポリシーが記載されているページに、広告が表示されているのは、記載されている内容との相性は良くないと思います。
個人的な考えですが、パソコン表示でのサイドバーは許容範囲に入るかもしれませんが、コンテンツの上や下に広告が掲載されるのは適切ではないと思います。
About / プロフィールページ
会社案内や個人の自己紹介・プロフィールページについても、お問い合わせページと共通するところがあります。
Aboutやプロフィールページを訪問する人は、サイトの運営者や会社に興味を持って訪れる人が多いページです。Aboutページを開いて、広告に興味を持ったり、広告をクリックする可能性は低いです。
このことは、ユーザーの立場に立って考えると良く分かると思います。自分が、サイトを訪問して、Aboutページを開いて見る時の心理を考えてみれば、基本的なユーザー心理は分かります。
Aboutページで広告を表示する場合、広告の掲載場所は、メインコンテンツの上ではなく、下の方が適していると思います。広告が下であれば、それ程、違和感はないかもしれません。
サイトコンテンツの種類と広告の適合性の判断基準
WordPress等のCMSでは、ページは記事(Post/投稿)と固定ページに分かれます。一般的に、記事は広告掲載向きです。上述の通り、固定ページの場合はコンテンツの種類や記載内容によって適否があります。
広告とコンテンツの適合性は、検索向き(検索の対象となる)の可否とそのページを訪れるユーザーの立場に考えて、広告掲載の適不適を判断するのが妥当なアプローチだと思います。
広告掲載に適さないと思われるページは、広告を非表示にするか、掲載位置を工夫するなどの対応することが望ましいです。
WordPressの場合は、ページや広告単位で広告の表示、非表示を切り換えることができます。広告非表示と表示形式変更の仕方については、以下の記事をご参照下さい。
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