
ベータ版Search Consoleにリンクレポートが追加されたことにより、ユーザーがリンクレポートを見る機会が大幅に増えたと推測しています。リンクレポートに不審なサイトから多量のリンクが貼られていることが表示されている場合、検索順位に悪影響を及ぼしているのではないかと不安に思うこともあると思います。
不審なリンクによって検索ランキングに悪影響を受けているか調べる方法
関連サイト Blogger101@ブロギングライフ のリンクレポートで表示された不明なサイトからの多量のリンクが貼られていました。これらのリンクが実際に検索ランキングに影響を与えているかを調べた手順と内容を紹介します。
Search Consoleにログインして、プロパティを選択後、メニュー項目の「リンク」をクリックして、リンクレポートを表示させます。リンクレポートの「上位のリンクされているページ」に特定のページに多量(4379)のリンクが貼られていました。他のページと比較して、リンク数が二桁も違います。
「上位のリンク元サイト」のセクションを見ると、見たことのないサイトから多数のリンクが貼られていることが分かりました。
上位のページのリンク数とリンク元のサイトのリンク数は4379で同じでした。(たまたま同じになっただけです。規模の大きなサイトの場合は、リンクも多くなることが多いため、数が一致するほうが珍しいです。)不明なサイトから多量のリンクが、特定のページに対して貼られていることがわかりました。ここで紹介する事例では、一つの記事ページです。ホームページや複数のページに渡って、多量のリンクが貼られていることもあると思います。
多量のリンクが貼られているページの検索指標を調べる
Search Consoleの検索パフォーマンスレポートを使用すると、検索におけるパフォーマンスを様々な条件で絞り込んで指標データを参照することができます。
ここでは多量にリンクが貼られているページの検索パフォーマンスを調べてみます。ベータ版 Search Consoleの「スタータス」から「検索パフォーマンス」をクリックします。
レポートの上部に表示される条件設定項目の「+ 新規」をクリックします。
ドロップダウンメニューが表示されます。リスト項目の中から「ページ」を選びます。
ページのフィルターを入力する小ウィンドウが表示されます。入力欄に調べるページ(多量にリンクが貼られていたページ)のURLを入力します。
フィルターは入力したURL部を含む、含まないもの、全て一致するものから選択できます。URLの一部でも絞り込みはできますが、今回のような特定のページを調べる場合は、そのページのみが結果に表示されるような条件を設定します。
フィルターで設定したページの検索パフォーマンス指標が表示されます。デフォルトのレポートの期間は過去3ヶ月ですが、ここでは過去6ヶ月に設定を変更します。レポート期間の変更方法は、ページ上部の条件設定ボタンの中の「日付:過去3ヶ月間」をクリックして、表示されるリストの中から希望する期間を選びます。
設定した条件に基づいた検索指標が表示されます。期間内の指標の推移は折れ線グラフ(チャート)で表示されます。デフォルトでは、「合計クリック数」と「合計表示回数」が選択されています。「平均掲載順位」の部分(画面赤枠で囲った部分)をクリックすると、チャートの表示がオンになります。サイドクリックすると表示がオフになります。以下のレポートでは、平均掲載順位の推移だけを表示させるため、他の指標データの表示はオフにしています。
上は、特定のページの過去6ヶ月間の平均掲載順位の推移です。(Bloggerの場合は、モバイルページのURLには、”?m=1″のパラメーターが追加されます。)一時的に大きく変動していますが、大きく下がった一日後には順位を大きく戻しています。日々の変動はあるものの、平均検索(掲載)順位のチャートのトレンドは、ある程度安定していることを示しています。
レポートのチャートから、多量のリンクが貼られていても、調べたページの検索掲載順位に大きな影響は発生していないことが分かりました。一時的に順位を大きく落としているのは、リンクが貼られたときだったと仮定しても、翌日には順位を元に戻しているので、レポートのデータを見る限り問題はありません。
ページ単位での平均掲載順位は、ある程度変動があるのが一般的です。一時的に順位が大きく上下することも珍しくありません。ページの掲載順位が高い(3位程度より上)場合は、日々の変動は大きくなくなるのが通例です。
低品質なリンクはGoogleの検索アルゴリズムで自動的に無効化(無視)する
PageRankを意図的に操作する悪質なリンクや低品質のリンクは、検索エンジンのアルゴリズムで自動的に無視されるようになっています。そのため基本的には、不審なリンクが貼られていても、過度に気にする必要はありません。(大抵はGoogleのアルゴリズムで弾かれ(無視され)ます。)
Googleの検索エヴァンジェリスト 金谷さんのツイートをご参考までに添付します。
なるほど、ありがとうございます!理解しました。今回は逆SEO的な話が本質ではなかったのでそれを前提とはしない話でした。結論だけお伝えしますと、リンクの評価については低品質なリンクは自動的に無効化しますし、実際に懸念されているようなケースは見たことがないのでご安心下さい。 https://t.co/5ZkNgfBsiA
— 金谷 武明 Takeaki Kanaya (@jumpingknee) August 30, 2018
検索順位がある時を挟んで下落して戻らない場合
ページの検索順位がある時に大きく下落して、下がった順位のまま小康状態となっていることがあります。何らかの理由で検索アルゴリズムによる評価が下がったことを示しています。検索順位の下落の理由は様々です。検索エンジンのアルゴリズムは日々、変更が行われています。また、時折、大規模なアルゴリズムの変更が行われます。アルゴリズムの変更によって、ページの検索順位が上下に変動することは良くあります。
調べたページに不審なサイトから多量にリンクが貼られている場合は、リンク元のサイトやページを調べたりすることも選択肢の一つです。
不審なリンクが検索順位に悪影響を与えている可能性が高いと考えられる場合
Googleは、検索エンジンのシグナルのPageRankを操作する意図のある悪質なリンクや品質の低いリンクに対して、それらのリンクを否認する(Googleの検索エンジンに無視するようにリクエストする)ツールを提供しています。
不審なバックリンクを調査して否認(Disavow)する方法
検索アナリティクスのパフォーマンスレポートや不明なサイトからのリンクを調べた結果、不審なサイトからのリンクがページの検索掲載順位に悪影響を与えている可能性が高いと思われる場合は、Search Consoleのリンク否認ツールを使用して、不審なリンクを貼っているサイトやページを検索エンジンに無視するようにリクエストすることをお勧め致します。(通常、このツールを利用する必要があるケースは、ほとんどありません。)
コメントを残す(承認後表示されます)