
サイトに掲載する広告の視認性を高める方法は、様々な手法があります。本記事では、Googleのドキュメントなどに紹介されている視認率(アクティブ ビュー 視認可能率)の向上の基本や方法を紹介します。
目次 - Table of Contents
はじめに・留意事項
視認性は様々な要素が関連しています。サイトのレイアウトやコンテンツ、表示する端末などによる違いの影響も大きいです。本記事で紹介する方法は、基本的な考え方、アプローチです。あるサイトで有効であっても、別のサイトでは有効ではない、または逆効果となる場合もあります。また、視認性を高めることで収益性が必ず向上するとは限りません。予めご了承下さい。
視認性を高める方法
Google AdSense ヘルプに掲載されている視認性を高めるおすすめの方法 を紹介し、注釈を加えています。
ページの長さを短くする
ページの長さが短いと視認性は高まります。そのため、二つ折り程度のページの長さに留めましょう。
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ページを短くするアプローチについて
ページの長さが短いと、広告の視認性は高まります。日本語のAdSense ヘルプには、「スクロールが不要なページを作成しましょう。」と書かれていますが、英語のヘルプの記載は二つ折り程度のページに留めることを推奨しています。
ATF と BTF
フォールドというのは、折りたたむことです。広告設置の場合は、折り目(境界線)のことを示します。最初に表示されるページの一番下をフォールドと呼びます。フォールドよりも上は、スクロールせずに見れる部分、下はスクロールをすると見れる部分のことです。前者をATF(Above The Fold)、後者をBTF(Below The Fold)と呼びます。フォールドの位置は、表示する端末の画面サイズで変わります。モバイルとデスクトップ(パソコン)では、フォールドは大きく異なります。
最初の画面に設置されている広告は、視認性が高くなる可能性が高いです。また、スクロールして直ぐに表示される位置も視認性は比較的高くなります。
短めの記事の方が視認性は高くなるのが通例です。長い記事は、視認性は低くなりがちです。だからと言って、必ずしも記事を短くするのがベストとは限りません。サイトの種類やコンテンツによって、適切なページの長さは異なります。
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視認性を高めるための基本要素
広告の視認性を高めるためには、以下の3つの要素が重要な鍵となります。
- 魅力あるコンテンツと見やすいページデザイン
- メインコンテンツや情報量の多い領域の近くに広告を配置
- 早いページと広告の読み込み(表示)速度
ユーザーが興味を持つようなコンテンツがあることが最も重要です。コンテンツに注目する、読むのにはある程度の時間がかかります。ユーザーがサイトに滞在する時間が長いことは、広告の視認性を高めることに繋がります。
ページ内の注目を集めやすい領域の近くに広告を配置すると視認率も高まります。ページの表示が早ければ、ユーザーが表示されるのを待たずにページを閉じたりすることは起こりづらくなります。広告が表示されるまでの時間も早ければ早いほど、視認率が高まります。
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スクロールせずに見える範囲での配置
スクロールせずに見える範囲は、サイトを訪問したユーザーの第一印象を決める重要な領域です。スクロールせずに見える範囲の広告が多すぎると、ユーザーに与える印象はあまり良くなく、そのまま離脱される可能性も高まります。ATFに魅力的なコンテンツを配置することは非常に重要です。
Googleの調査では、横長の広告をスクロールせずに見える範囲の最下部(折り目、フォールド)の直ぐ上の配置が最も視認性が高い結果を得たと資料に書かれています。また、ナビゲーションバーの直ぐ下に設置された広告は、ページトップに設置されるよりも視認性が高い結果となったとしています。
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ATFでの広告の配置について
横長の広告をフォールドの直ぐ上に設置するのが一番視認率が高いということで推奨していますが、パソコンでもノートとデスクトップでは、フォールドの位置は異なります。また、設置する場合は、記事の初めのセクションになるので、設置の仕方が難しいです。一般的には、パソコン画面では、ナビゲーションバーの直ぐ下の方が設置しやすいと思います。
2016年6月に英語のAdSense 公式ブログが、モバイルの広告視認率を高める4つの設置法 についての記事を投稿しています。推奨法は以下のとおりです。
- 320×50の広告を320×100に交換し、フォールドの直ぐ上に設置する
- 300×250の広告をフォールドの直ぐ下に設置する
- コンテントから最低150ピクセル広告を離してアクシデンタルクリックを防止する
- モバイル用に設計されたページ単位の広告を使用する
1と2は実際に試してみましたが、私のサイトでは収益効果は低かったです。特に1に関しては、フォールドの直ぐ上よりも通常設置するようにページの上部に設置した方が収益性が高かったです。
上記の推奨は既に古くなっていると思います。2017年夏に公開されたモバイル広告のベストプラクティスでは、320×100は320×50と共に収益性の低いので、代わりにレスポンシブ広告を試すことが推奨されています。過去の推奨方法と現在の推奨は異なる場合があります。ご注意下さい。
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BTFでの広告配置について
パソコン画面では、右か左のサイドバーに設置することは、ユーザーがページのコンテンツを閲覧するのにじゃまにならないため、ユーザーが記事を全て読むことを助長するのでお勧めとのことです。(確かにそうだと思います。)
これまでは、記事の中央に広告を設置することはユーザーのコンテントを読むフローを阻害するとして推奨されていませんでしたが、2017年の夏に公開された記事内ネイティブ広告 は、ユーザーのリーディングフローを阻害せず、ユーザーエクスペリエンスの向上を提供するフォーマットとして推奨されています。
視認性の向上や収益性を高める広告サイズと設置方法は、サイトの種類やレイアウト等によっても異なります。上で紹介した内容を参考にしながら、試してみて効果があったものは取り入れるのもよろしいかと思います。
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