
Facebookは、2012年にInstagram、2014年にWhatsAppを買収しました。2社の買収後もそれぞれ独自のブランドとして運営させてきましたが、これらのブランド名にFacebookの名前を追加することが明らかになりました。
Instagramは”Instagram from Facebook”、WhatsAppは、”WhatsApp from Facebook”とAppleのアプリストアやGoogle Playでのアプリ名に表示されるようになります。このブランド名にFacebookの名前を加える手法は、Facebookの子会社、Workplaceアプリで既に行われています。
Workplaceの場合は、by Facebookが付いていますが、InstagramとWhatsAppは、これまで通りのブランドロゴに”from Facebook”が加えられる予定です。このアプローチは、oculusで採用されているものと同じようになるようです。
このブランド名称変更について最初に報じたThe Informationの記事の中で、Facebookのスポークスパーソンは、「我々はプロダクトとサービスがFacebookの一部であることを明確に示したいためである。」と変更理由を述べています。
2019年2月にFacebookは、メッセージングとグループの新機能を発表しました。新機能には、InstagramのメッセージをFacebook ページで統括管理する機能が含まれています。Instagram買収後もFacebookは、Instagramを完全に独立した形での経営を行わせていたのですが、この1-2年でInstagramの経営者の変更やFacebookへの機能統合などを進める動きが顕著になってきました。
今回のInstagramとWhatsAppのブランド名にFacebookの名称が加えられることが明らかになった報道の直後に、The Wall Street JournalがFTC(Federal Trade Commission – 米連邦取引委員会)が、Facebookの多くの企業買収は、競合を無くす(買収で取り込んで独占する)目的であるかの調査を行っていると報じました。
FTC Antitrust Probe of Facebook Scrutinizes Its Acquisitions – The Wall Street Journal
S&P Globalが取りまとめたデータによると、Facebookは過去約15年缶に90社を買収しています。これらの企業の中には、InstagramやWhatsAppが含まれています。
Facebookは、先週の第二四半期決算発表のプレスブリーフィングで、FTCがソーシャルネットワーキング、ソーシャルメディアサービス、デジタル広告、モバイルまたはオンラインアプリケーションの分野で、FTCが調査を行っていることを述べています。
InstagramとWhatsAppのブランド名にFacebookを加えるリブランドについての考察
短期的には、InstagramとWhatsAppのブランド名やロゴはこれまで通りで、冒頭に添付したApple アプリストアのWorkplaceのページのようにロゴアイコンはそのままで、名称の部分に”from Facebook”が付くだけと思われます。
oculusのホームページでも、ページの下部にはfrom facebookと記載されていますが、ページ内の多くはoculusのみの名称で表示されています。
しかし、中長期的にはこれら子会社のホームページやブランディングに関わる部分でも、Facebookの名前の露出が多くなってくる可能性があります。
FTCの調査の行方も気になるところです。
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